2026年10月23日、日本の著名な作家、村上龍さんが74歳で逝去したことが時事通信によって報じられました。本名・龍之助さんとして知られる村上さんは、10月17日に亡くなられ、葬儀は近親者のみで執り行われたとのことです。

1952年に長崎県佐世保市で生まれた村上さんは、武蔵野美術大学在学中の1976年に、デビュー作である「限りなく透明に近いブルー」で群像新人文学賞と芥川賞を受賞しました。米軍基地の町で暮らす若者たちを描いたこの作品は、約350万部のベストセラーとなり、一躍その名を全国に知らしめました。

その後も、乳児遺棄事件をモチーフにした「コインロッカー・ベイビーズ」で1981年に野間文芸新人賞を、現代社会の閉塞感を見つめた「イン ザ・ミソスープ」で1998年に読売文学賞を、さらに北朝鮮の軍事侵攻を描いた「半島を出よ」で2005年には野間文芸賞と毎日出版文化賞を受賞するなど、数々の文学賞に輝きました。

文学活動以外にも、テレビ番組「カンブリア宮殿」で約20年間にわたりメインインタビュアーを務め、子ども向けの仕事図鑑「13歳のハローワーク」(2003年)をベストセラーにするなど、多岐にわたる分野で活躍しました。また、2000年から2018年には芥川賞の選考委員も務め、同時期にデビューした村上春樹さんと共に「ダブル村上」と称されることもありました。彼の作品の多くは映像化され、自身も「限りなく透明に近いブルー」「トパーズ」「KYOKO」などで監督を務めました。