2026年10月31日付けで時事通信が報じたところによると、身代金目的でデータを暗号化するランサムウェアによる被害が世界的に急増しています。米情報セキュリティー会社「プルーフポイント」が世界12カ国のセキュリティー専門家953人を対象に実施した調査結果が10月27日に公表されました。これによると、2025年にランサム攻撃を受け身代金を支払った企業の約4割が、その後さらに追加の金銭を要求されている実態が明らかになりました。

調査に参加したセキュリティー専門家803人の回答をまとめた結果、身代金を支払ったにもかかわらず、1回でデータやアクセス権が復旧したのは59%にとどまり、37%が追加の支払いを要求されていたとのことです。また、最初の支払い後に攻撃者と連絡が途絶えた企業も4%存在しました。

国別の身代金支払い割合では、米国が93%と最も高く、アラブ首長国連邦(UAE)が81%、インドが64%と続きました。日本は37%で、下から3番目の割合でした。

警察庁によると、日本国内で2026年1月から6月に確認されたランサム攻撃の被害は123件に上り、統計が残る2020年以降の半期ベースで過去最多を更新しています。日本プルーフポイント常務の増田幸美氏は、海外の攻撃者にとって障壁だった日本語が、人工知能(AI)の進化により自然に扱えるようになったことが、日本での被害急増の一因であると指摘しています。

増田氏は、現在のランサム攻撃が単なるシステムやファイルの暗号化だけでなく、データを窃取した上で繰り返し金銭を要求する形に移行していると分析し、「身代金を支払っても確実な復旧の手段ではなく、盗まれた情報の削除も保証されない」と警鐘を鳴らしています。企業は自力で復旧できる体制を整えることが求められている状況です。