2026年9月18日、日本経済新聞アジア版(Nikkei Asia)は、アメリカの写真用品大手コダックが日本のカメラブランドで首位に躍り出たと報じました。
コダックはかつてフィルムカメラの分野で世界を牽引していましたが、デジタル化の波に乗り遅れ、2012年には連邦破産法11条の適用を申請するなど苦境に立たされました。しかし、近年、特に日本のZ世代(1990年代中盤から2000年代にかけて生まれた世代)からの支持を急速に拡大し、市場での存在感を再び高めています。
この復活の背景には、Z世代が持つ「レトロ」や「アナログ」への関心が高まっていることがあります。スマートフォンでの撮影が主流となる中で、コダックが提供するインスタントカメラやフィルムカメラが、デジタルでは得られない独特の色合いや質感、現像を待つ間の期待感といった体験を提供し、若い世代に新鮮な魅力を与えたと考えられます。
また、ソーシャルメディアを通じてコダック製品で撮影された写真が共有されることで、その人気はさらに加速。手軽に扱える操作性や、ファッションアイテムとしても楽しめるデザイン性も、若者層への浸透を後押ししました。
日本の市場では、デジタルカメラの高性能化が進む一方で、コダックのようなブランドが、技術的な側面だけでなく、写真撮影の「体験」そのものに価値を見出す新たな顧客層を獲得した形です。これにより、長らく日本のメーカーが優位を占めてきたカメラ市場において、コダックがトップブランドの地位を確立するに至りました。