2026年9月21日付けのジャパンタイムズが報じたところによると、日本では「錆びつき」(rustout)と呼ばれる現象が深刻化しており、多くの熟練労働者が持つスキルが現代の職場環境に合致しなくなっていることが課題として浮上しています。

この「錆びつき」とは、労働者が長期間同じ仕事に従事する中で、新しい技術や働き方の変化に対応できず、結果として自身のスキルが陳腐化してしまう状態を指します。特に日本のような少子高齢化が進む社会では、長年の経験を持つベテラン従業員が多数を占める一方で、デジタル化の波やグローバル化の加速により、求められるスキルセットが急速に変化しています。

企業側は、こうしたベテラン従業員が持つ豊富な経験を活かしきれていない現状に直面しています。DX(デジタルトランスフォーメーション)推進の必要性が高まる中、ITスキルやデータ分析能力、あるいは新しいビジネスモデルへの理解が不足していることが、個人のキャリアだけでなく、企業全体の生産性低下にもつながる可能性があります。

政府や企業は、この問題に対しリスキリング(学び直し)やキャリア再開発のプログラム導入を強化する動きを見せています。例えば、特定の業界団体がデジタルスキルの習得を支援する研修を提供したり、企業内で配置転換を伴う再教育制度を設けるケースが増えています。

この「錆びつき」問題は、単に個人のスキル不足に留まらず、日本経済全体の成長力を左右する重要な課題として認識されており、継続的な人材育成と企業の変革が求められています。