2026年10月28日に報じられた情報によると、米国籍のクルーズ船「MVオデッセイ」が、燃料費の高騰を理由にカンボジア沖で世界一周の航海を中断しました。この船は「洋上の家」をコンセプトに3年間の世界一周航海を予定しており、数百人の乗客が途中で下船せざるを得ない状況に直面しています。
MVオデッセイは2年前に出航し、7つの大陸を巡る長期居住と世界旅行を組み合わせた旅を売りにしていました。フロリダを拠点とする運航会社Villa Vie Residencesは、歴史的に1キャビンあたり月額1,800ドルだった燃料費が、中東での紛争の影響によりアジアの一部で月額6,000ドルから8,000ドルに達したと説明しています。このコスト増は、戦争開始前の2026年2月27日には1ガロンあたり3.76ドルだったディーゼル燃料が、最近では6.52ドルに上昇したことによるものです。
運航会社は、燃料消費を抑えるため航海スケジュールを遅らせたり、港での滞在時間を増やしたりする対策を試みましたが、高騰するコストを相殺することはできませんでした。「増加した運用損失をこれ以上負担し続けることはできない」と声明で述べ、全額を乗客に転嫁するのは現実的ではないとしています。会社は現在、再編を目指し、乗客、乗組員、従業員への支援に注力しているとのことです。
船はカンボジアのシアヌークビル港に寄港しており、現時点では出発日は確定していません。カンボジア当局によると、乗客203人(大半が米国人)と乗組員156人が乗船していました。運航会社は乗客の下船調整と一時的な居住手配に取り組んでいるとされますが、乗船していたブロガーのランディ・カシンガム氏はオンラインで、会社からの具体的な支援はなかったと訴えています。MVオデッセイは給油を済ませた後、カンボジアを出港する予定ですが、運航会社からはまだ日程の公式発表はありません。